メールマガジン(059:尖閣諸島問題から思うこと)

2010年09月27日

2010年9月27日(月)
しんのすけメールマガジン059:尖閣諸島問題から思うこと


もう散々、報道されていることではありますが、
尖閣諸島沖で起こった中国漁船の衝突事件について、僕なりに
思うことを書いてみます。

先日、漁船の船長を処分保留のまま釈放したことを受け、
自民党の谷垣総裁が「日本は圧力に屈する国だというメッセージを
与えた」という発言をされました。

これに関しては、過去に自民党政権が行ってきた同類の事件対応の
情けなさを顧みれば、あまりにも無責任な発言であると思う。
政権を担当した経験のある野党には、単なる批判を超えて、
建設的な意見を求めたい。

ただ、一方で、政府の関与はなかったとする菅首相への政治主導に
対する批判に関しては、その通りだと言わざるを得ません。

前原外務相が強く主張しているように、「尖閣諸島は日本固有の
領土であり、領土問題は存在しない」ということは理解できるし、
中国のでたらめに耳を貸す必要はないかもしれない。

しかし、だからと言って、今回のような事件を検察当局に任せる
手法のみで解決に至らせるのは、尖閣諸島の置かれている状況・課題を
未来にむかって放置しているようにしか見えません。

そこで、政治のメッセージが必要なんです!

日本と中国は、アジアの発展のための最良のパートナーであるべきで、
関係を後退させる結果を避けるためにあらゆる努力をすること。
お互いの国内事情には最大限配慮しながらも、事実確認をもって、
事件解決のためのコミュニケーションを絶やさないこと。
などなど。

そして、一番大事なことは、尖閣諸島の問題を今後どうしていくか
ということ。

どんなに中国がせこい手を使おうが、根本的に問題を解決しなければ、
これはエンドレスな話になってしまう。

北方領土、竹島、尖閣諸島・・・
いずれも主権・正義の問題であるが、なんら進展しないのはなぜか?

本気で解決しようという意思が見られないからです。
誤解があってはいけないので補足しますが、もちろん当事者の皆さんには
大変なご苦労と悲しみや怒りがあると思います。
そして、十分なほど問題解決への意欲と取り組みも見られます。

ただ、「わが国固有の領土だ。」「返せ!」という主張だけでは、
今の国際状況の中で解決に結びつくとは到底思えないのです。
また、解決後の姿もリアルに伝わってこない。

今、民主党の関係閣僚に期待したいのは、こぜりあいを超えた
その先にある国際協調関係をどう構築していくかという
ビジョンを語ってもらうこと。

毅然としてモノを言うのはいいんですが、思考がそこで
ストップしてしまうような外交では、国益を損なってしまうと思います。

幸い、北方領土問題については、ロシアとの関係強化という
流れの中で、交渉次第では解決の方向に進む可能性があると
僕は読んでいます。

もちろん、外交はとても難しいことだと思います。
素人の地方議員が口をはさむものでもないかもしれません。

しかし、単なる意地の張り合いで悪影響を受けるのは、
地域生活・経済・観光など身近なところばかりです。

もうすでに、外交の水面下でそうした交渉がされていることを
切に希望して、今回は打ち止めにしたいと思います。


浜松市議会議員 山崎真之輔
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 10月19日~22日。atアクトシティ浜松




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この記事へのコメント
>そこで、政治のメッセージが必要なんです!

そのとおり。
今回の政府の対応は問題の先送りです。


>日本と中国は、アジアの発展のための最良のパートナーであるべきで、
関係を後退させる結果を避けるためにあらゆる努力をする

こちらに関しては、大変失礼な言い方になってしまいますが
「理想論」だと私は思います。

今回の件について、中国の知人3人と話しましたが、
中国は「日本=仮想敵国」という教育を現在もしています。
この教育を止めない限り(中国共産党が解党しない限り)
中国との友好関係を築くのは難しいです。

ODAのお返しがこれですから・・・。



私が残念に思うのは、この事件の日本の外交のまずさが中国の傲慢さをエスカレートさせ、
日本国民に「中国撃つべし」という反中国感情が湧き上がる事です。
こういう世論の高まり方は戦争を始める直前の国の雰囲気に似ています。
Posted by ネットワークソリューション at 2010年09月27日 17:41
>ネットワークソリューションさん

コメントありがとうございます。

確かに、理想論なんです。
でも、最後にご指摘頂いたように、反中感情がいたずらに湧き上がることだけは、避けなければならないと思っています。

大人の対応を日本が我慢強くしつつ、二国間でなく、広く世界にメッセージを発信していくことが肝要ですかね。

とにかく、感情論で煽り立てる政治家やマスコミにこそ、冷静な対応をお願いしたいものです。。。
Posted by 山崎しんのすけ山崎しんのすけ at 2010年09月27日 18:18
厳しいことを言いますが
今回は自民批判している場合じゃないでしょう。
民主が政権を執って1年になるのにまだ「自民がー」と言っているようでは困ります。
正直、今回の民主の対応にはハラワタが煮えくり返る思いですし
レ・ミゼラブルを気取って「銀の皿もお持ち下さい」とやる銀の皿が国民の財産であることをしっかり考えて頂きたいです。
唯一頼りになる前原さんも手枷足枷付けられてますし
日本政府には「友愛」でなく毅然とした対応を望みたいです。
Posted by Jing at 2010年09月27日 21:19
>jingさん

いつも、ご注目頂いてありがとうございます!

僕は、自民党だけ批判してるわけではなく、外交問題に対して
与野党が足の引っ張り合いをしていることを、一番情けなく
思ってます。

中国のデタラメには、当然毅然とした態度で
臨めばいいんですが、それだけで解決できれば、
世界は簡単に一つになれちゃいますよ。

事件が起こったから、バタバタ対応するんじゃなくて、
国会議員、各政党は根本的な解決策を示してほしいな~と。

でも、本当に気持ちはJINGさんと同じで、
はらわた煮えくり返ってますけどね。。
Posted by 山崎しんのすけ山崎しんのすけ at 2010年09月27日 22:45
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